第11回地域包括ケア推進病棟研究大会
【閉会式】
総評

加藤章信
それでは、会を締めるに当たりまして、総括を一言申し上げます。
今回の研究大会は、日本プライマリ・ケア連合学会理事長として、総合診療医の育成に精力的に取り組んでこられております草場先生が大会長を担われて、今回の研究大会のテーマであります「地域包括ケアを支える人材育成を目指して」という主題には2つのテーマが含まれていたわけでございます。1つは、地域包括ケアシステムの推進とともに、もう1つは、多職種連携による地域医療を担う人材への教育と育成ということだと思います。
ポストコロナ時代のこの時代は、国民の医療に対する意識も変わってきておりまして、ときどき入院・ほぼ在宅という生活支援型の医療提供が医療の本道、メインストリームとしてますますニーズが高まっている状況がございます。さらに、この多職種連携によります生活支援型の医療の提供には教育と人材育成が大変重要でありまして、この2つのテーマをつなげました今回の研究大会というのは、非常にタイムリーな企画だったと感じました。
基調講演を御担当されました香取先生も、特別講演を御担当されました山城先生も、テーマに即した、大変インパクトのある御講演をいただきました。ありがとうございました。
パネルディスカッションは、座長も演者の先生方も大変な大物ぞろいでありまして、いずれの演者の先生も、地メディ・地ケア病棟が医療の中心になるということを明確にお示しになられたと思います。
シンポジウムにつきましては、草場先生が多職種連携と教育に関する領域のトップランナーの先生方を人選されまして、私にとりましても、普段なかなか聴講する機会のない情報ですとか知識とか学びを多くいただくことができました。草場会長先生に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
一般演題につきましても、100題を超える、地域包括ケアシステムに関わるチャレンジングな演題が発表されまして、各会場とも非常に盛況でありました。演者の先生と座長の先生方に御礼申し上げます。
ここまで本日のまとめを述べましたが、総括として一言申し上げますと、地メディ・地ケア病棟が医療の中心になることが明確に示され、当協会は世の中から求められている方向に着実に歩んでいると言えるのかと考えております。
最後に、開催の御準備に御尽力されました草場先生をはじめ関係各位の皆様方に御礼を申し上げ、さらに、研究大会に最後まで熱心に御参加いただきました皆様にも御礼を申し上げまして、総括とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
第12回地域包括ケア推進病棟研究大会の御案内

野瀬範久
皆様、初めまして。神戸市にある90床の小さな病院の理事長をしています、野瀬病院の野瀬です。
第11回地域包括ケア推進病棟研究大会が、多くの方の参加と熱意に支えられ、盛会のうちに幕を閉じようとしていることに、心よりお祝いを申し上げます。
そして、今大会の大会長をされた草場先生をはじめ運営に携わられた皆様に、心より敬意と感謝を申し上げます。草場先生、本当にお疲れさまです。
2040年を見据え、私たちを取り巻く環境は本当に大きく変化し始めています。それに伴い、各地域において治し・支える医療を担う医療機関の役割や在宅との連携、そして多職種の協働は、これまで以上に重要性を増していると思われます。
我々の協会のモットーである、ときどき入院・ほぼ在宅という地域包括ケアのあり方を持続可能なものにするためには、現場の知恵や経験、そしてつながりを持ち寄り、共に学び合う場の意義がこれからさらに重要になっていくことを、この大会を通じて痛切に感じました。また勉強させていただきました。
そして、来年、2026年7月11日、神戸で第12回地域包括ケア推進病棟研究大会を開催する運びとなりました。例年、東京での開催が続いておりましたが、次回は神戸、関西で開催させていただくことになりました。

この写真のように、神戸は風光明媚で、すごくきれいな風景があります。そして、港町の情緒ある温かさがあります。
私の病院がある神戸市長田区は、震災で有名になった小さな町ですが、その長田のソウルフードも準備して、皆さんのおもてなしをさせていただきたいと思います。心を込めて皆さんをお迎えしたいと考えております。
そして、もう一つのトピックスとして、さらにこの会を盛り上げるために、関西といえば吉本興業、有名な芸人さんで当院職員の実のお兄さんに総合司会をしていただく予定にしております。決して闇営業ではございません。(笑)
来年、神戸で皆様と再びお会いできることを心より楽しみにしております。来年、よろしくお願いいたします。
閉会の御挨拶

草場鉄周
最後まで御参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
最後の御挨拶、締めの御挨拶ということでございます。
私自身が、こういったタイプの大会というのは2011年に大会長をやって以来久しぶりでしたので、場所も東京ということで、普段北海道におりますので、準備という点で大変な部分があったんですけれども、運営事務局のサポートがあり、何とかいい形で終えられたことで、大変ほっとしてございます。
今回テーマになった支える人材ということでございますけれども、やっぱりまだまだ課題は多いなということを改めて感じました。地域の中で治し・支えることが、地域包括ケア、地域包括医療病棟という形で非常に重要な位置づけになるのは事実ではございますけれども、そこで活躍する全ての職種の皆さんが同じ方向を向かないとやはりうまくいかないと思うんですね。役割が違う病院ができてきている中で、ただただ実践するだけではなく、育てていくという観点を持って我々も取り組まなきゃいけないということを私自身も自覚しました。また、違う立場ではありますけれども、地域の診療所の立場からももっと連携を取っていきたいなというふうに思った、本当にありがたい会だったと感じてございます。
ここから皆さん帰路に就かれて地域に戻られるわけでございますけれども、非常に大切なのは、今日の学びを明日からの実践に知識、経験という形でぜひつなげていただくことだと思います。聞いたこと、学んだことをぜひ実践していただいて、そしてまたそれを振り返って、来年の大会で例えば演題で出すとかいった形でまた共有する。そうすることで良好な知の循環というか、アカデミックな循環というものがきっと進むんだろうなと思ってございます。
今日、本当にお疲れだと思うんですけれども、ゆっくり休んでいただいて英気を養って、明日からの地域包括ケアに向けて地域で頑張っていただければと思ってございます。
今回、612名というたくさんの方の御参加がいただけましたので、改めて皆様に感謝を申し上げ、私の最後の御挨拶とさせていただきます。
本当にありがとうございました。