地域包括ケア病棟・
地域包括医療病棟とは
こちらでは地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟について、
各々の特徴をご説明しています。
ご説明しています。
数字でわかる
地域包括ケア病棟・
地域包括医療病棟
地域包括ケア病棟算定
2,667
病院
病床数
110,722
床
地域包括医療病棟算定
277
病院
病床数
14,190
床
(2026年8月17日現在)
地域包括ケア病棟
現在、地域包括ケア病棟を導入している病院は算定で2,667病院、病床数110,722床に上ります。(2026年8月17日現在)
各施設は、地域包括ケア病棟の機能のバランスを重視する方向に沿って運営し、地域包括ケア病棟の必要性を感じ積極的に導入されていると思います。
地域包括ケア病棟入院料及び 地域包括ケア入院医療管理料や、都道府県別の病床数は以下の通りです。(地域包括ケア推進病棟協会機能評価委員会作成地区厚生局データの解析資料より抜粋)
地域包括医療病棟
現在、地域包括医療病棟を算定している病院は277病院、病床数14,190床です。(2026年8月17日現在)
各施設は、高齢者急性期を主な対象患者として、治す医療とともに同時に支える医療(リハビリテーション(以下リハビリ)・栄養管理・口腔ケア等)を提供することで、より早期の在宅復帰を目指していると思います。
地域包括医療病棟入院料の都道府県別の病床数は以下の通りです。
(地域包括ケア推進病棟協会機能評価委員会作成地区厚生局データの解析資料より抜粋)
地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟とは
地域包括ケア時代の患者像
地域包括ケア時代においては、高齢で多疾病が併存するマルチモビディティ患者への対応が鍵となります。このような患者は、単一疾患のエビデンスに基づく介入が困難となるため、ポリドクター・ポリファーマシーに陥りやすくなる上、徐々にADL、栄養状態、認知機能の低下を伴うようになります。多くは入院前から継続して入院中も包括的な生活支援と意思決定支援を要します。
リハビリテーションも社会復帰を目指す脳卒中モデルから、生活復帰を目指す廃用症候群・認知症モデルへと転換が求められます。
医療には「治す」だけでなく、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)や多職種協働を通じた「治し支える」役割が期待されています。緊急入院や予定外入院が増加する中、後述のPerson Flow Managementの概念に基づき、「ときどき入院,ほぼ在宅」を実践し、高齢マルチモビディティ患者のQOL向上を追求することが真のアウトカムとなります。
地域包括ケア病棟や地域包括医療病棟は、このような患者を受け入れ、早期に在宅復帰につなげて、地域包括ケアを推進してまいります。
地域包括ケア病棟について
地域包括ケア病棟は、2014年度診療報酬改定により新設されました。診療報酬上の定義によると「急性期治療を経過した患者及び在宅において療養を行っている患者等の受け入れ並びに患者の在宅復帰支援等を行う機能を有し、地域包括ケアシステムを支える役割を担うものである。」とされています。
在宅復帰をスムーズに行うため、「在宅復帰支援計画」に基づき、主治医、看護師、専従リハビリテーションスタッフ、在宅復帰支援担当者(医療相談員)等が連携し、効率的に患者のリハビリテーションや在宅復帰支援(相談・準備)を行います。2024年度の診療報酬改定より入院期間は、60日までは算定できますが、41日目以降は減算となり、患者の状態及び在宅サービスが整い次第退院して、在宅等へとつながります。介護保険施設の協力医療機関になることが望ましいとされており、関わる連携も各種加算・指導料等で評価されています。
地域包括医療病棟について
地域包括医療病棟は、2024年度診療報酬改定により新設されました。診療報酬上の定義によると「地域包括医療病棟入院料を算定する病棟は、高齢者の救急患者等に対して、一定の体制を整えた上でリハビリテーション、栄養管理、入退院支援、在宅復帰等の機能を包括的に提供する役割を担うものである。」とされています。
近年、高齢者の軽・中等症の救急搬送数が増加しています。高齢救急患者が高度急性期病院へ集中することで、二次・三次救急医療の提供に支障が生じないよう、高齢急性期医療とケアを兼ね備えた病棟の必要性が2024年度の診療報酬改定で謳われ、地域包括医療病棟が創設されました。
地域包括医療病棟は、10対1看護や介護福祉士、専従理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士2名以上、専任管理栄養士1名等が配置され、多職種が連携して運用を行います。
また、24時間救急搬送を受け入れ、緊急入院や下り搬送の直接入棟は15%以上、平均在院日数は20日を原則として、85歳以上の患者の割合が2割を増すごとに+1日、ADLは93%以上(85歳以上の患者の割合が2割未満の場合には95%)維持・向上とすることなどの要件が求められています。
さらに包括算定はDPC/PDPS(手術やリハビリテーションは出来高)に準じています。また、重症度、医療・看護必要度は、2026年度改定で内科系緊急疾患が外科系疾患よりも評価されるようになりました。入棟初日にB3点以上の患者割合が50%以上必要とされています。
在宅復帰率は80%以上が必要であり、分子に地域包括ケア病棟は含まれず、回復期リハビリテーション病棟と在宅強化型(超強化型を含む)及び基本型(加算型を含む)の介護老人保健施設等が含まれます。自院一般病棟からのポストアキュートは5%未満の要件になっています。
2026年度診療報酬改定では、急性期病棟を持たず、包括期病棟のみで救急患者を受け入れる病院の負担を考慮し、病院内に急性期病棟がない場合は「地域包括医療病棟1」、ある場合は「地域包括医療病棟2」を届け出る仕組みとなりました。
さらに、同一病棟であっても、患者の入院形態や治療内容に応じて、入院料1~3のいずれかを算定する仕組みとなっています。
当協会の取り組み
当協会では、会員施設において急性期一般病床や地域包括ケア病棟から地域包括医療病棟へ移行する際の各種支援を行うとともに、転換後も継続して運営支援を行ってまいります。
今後も、地域包括ケア病棟および地域包括医療病棟の充実を通じて、地域包括ケアシステムの推進に取り組んでまいります。
急性期一般病床と地域包括医療病棟、地域包括ケア病棟の機能の比較
急性期一般病床・地域包括医療病棟・地域包括ケア病棟の機能の比較は、以下の比較表ページでご確認いただけます。
地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟への入院が適している患者について
地域包括ケア病棟への入院に適している患者像は以下の通りです。
- 年齢については施設基準上は問われません。しかし、地域包括ケアを支えるために、在宅や協力医療機関である介護保険施設を利用している、かかりつけの高齢虚弱”multimorbidity 患者”を積極的に受け入れて、入院中も生活支援や意思決定支援を行うことが求められています。
- ポストアキュート(PA)機能:急性期治療(骨折・各手術・肺炎・心不全等)後も退院を目指したリハビリテーションが必要な方や治療の継続や経過観察が必要になる方
- いわゆるサブアキュート(SA)機能:日常生活圏域の救急搬送を含む軽・中等症の急性疾患の緊急入院や、待機手術やがん化学療法・緩和ケア、糖尿病教育入院等の予定入院が必要な方
- 在宅復帰支援機能:症状が安定し、在宅復帰に向けてリハビリテーションや療養が必要な方
地域包括医療病棟への入院に適している患者像は以下の通りです。
- 地域包括医療病棟の受け入れ患者は、高齢者の救急搬送を含む緊急に入院された方や緊急手術の方が対象となり、治しまたは支える高齢急性期医療と充実したケアを提供します。
- 一方、退棟先は在宅復帰率の分子に含まれる回復期リハビリテーション病棟や介護施設、自宅が優先され、分子に含まれない地域包括ケア病棟には退棟できない場合があります。疾病の種類や病状等については地域包括ケア病棟へ入院される方々と概ね同様ですが、病状がより急性期や重症度、医療・看護必要度の基準に該当する方が多く、ポストアキュートの受け入れも限定された病棟となります。
地域包括ケア病棟を有する病院の病院機能に地域包括医療病棟を追加して、病院機能分類 ver. 2.0としました
これまでは、地域包括ケア病棟および地域包括医療病棟のいずれか、または両方を届け出て在宅復帰支援をする病院について、その役割や機能に応じて、「地域急性期型」「在宅支援型」「ポストアキュート(PA)連携・専門型」の3つに分類していました。
しかし、2026年度診療報酬改定ならびに新たな地域医療構想への対応に伴い、地域包括ケア病棟および地域包括医療病棟に求められる機能がさらに多様化・高度化していることを踏まえ、今後は病院機能の役割や地域における位置づけをより明確化する観点から、新たな病院機能分類ver. 2.0として4つの機能分類へ再編することとしました。
なお、一つの形態として、全病棟病室が単独の入院料で構成される地域包括ケア病院および地域包括医療病院がありますが、これらについても同様に、新たな分類の考え方に準じて整理するものとします。
急性期拠点ケアミックス(CM)型(急性期総合体制加算5)
2026年度診療報酬改定では、さまざまな診療科を有する総合性に加え、救急搬送受入件数や手術件数など、地域における急性期医療の集積機能を担う拠点的病院を評価する「急性期総合体制加算」が新設されました。このうち「急性期総合体制加算5」は、人口規模の小さい地域において、救急搬送の受入れや、地域の外来・在宅診療体制の確保を支援する役割を担う病院を評価するものです。
また、急性期病院B一般入院基本料を算定する病棟を有し、人口20万人未満の地域に所在するとともに、一定の救急搬送受入実績を満たす場合には、地域包括ケア病棟を届け出ることが可能とされています。
これらを踏まえ、「急性期拠点CM型」とは、急性期総合体制加算5と地域包括ケア病棟を届け出る病院とします。
地域急性期型
病院・病床機能報告に照らし、救急搬送件数や全身麻酔下手術件数などが一定水準以上の急性期機能を有していると自ら位置づけ、その機能保持を重視している病院です。以下の2つに亜分類されます。
- 地域ケアミックス(CM)型:急性期病院B一般入院料基本料や急性期一般入院基本料1-6の急性期一般病棟を届出ている病院です
- 地域包括型:急性期一般病棟を有さず、地域包括医療病棟を届け出ている病院です。
在宅支援型
在宅療養中のかかりつけである、高齢で虚弱なマルチモビディティ(多疾患併存)の患者を主な対象としています。いわゆるサブアキュート(SA)患者の受け入れと、在宅復帰を最も重視している病院です。
また、在宅医療・介護の提供や、他の病院・在宅医療・介護事業所等と連携して看取りや緩和ケア等の24時間対応も実施します。
ポストアキュート(PA)連携・専門型
上記3類型のどちらでもない場合を「PA連携・専門型」と定義しています。病院全体の入院患者数の概ね半数以上が他院からのポストアキュート(PA)を受け入れている病院や、地域のニーズに応じた特徴ある医療に専門特化している病院です。
回復期リハビリテーション病棟との違い
回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟は、いずれの病棟(病床)も在宅復帰をめざすという目的はありますが、回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患、大腿骨・骨盤等の骨折、胸腹部手術などの急性期治療を終えて症状が安定した患者に対し、集中的に回復期リハビリテーションを要する患者の受け入れを行います。地域包括ケア病棟は、病名に関係なく入院できる病棟で、廃用症候群や認知症を含む患者の病状に応じて、包括算定を活かしたリハビリテーションを提供していきます。一方、地域包括医療病棟は、高齢者の救急患者等に対して、一定の体制を整えた上でリハビリテーション、栄養管理、入退院支援、在宅復帰等の機能を包括的に提供します。