地域包括ケア病棟・
地域包括医療病棟とは

こちらでは地域包括ケア病棟について、
各々の特徴をご説明しています。
ご説明しています。

数字でわかる
地域包括ケア病棟・
地域包括医療病棟

地域包括ケア病棟

現在、地域包括ケア病棟を導入している病院は算定で2,663病院、病床数102,936床に上ります。(2025年5月16日現在)
各施設は、地域包括ケア病棟の機能のバランスを重視する方向に沿って運営し、地域包括ケア病棟の必要性を感じ積極的に導入されていると思います。
地域包括ケア病棟入院料及び 地域包括ケア入院医療管理料や、都道府県別の病床数は以下の通りです。(地域包括ケア推進病棟協会機能評価委員会作成地区厚生局データの解析資料より抜粋)
※掲載時は現掲載様式に変換して掲載予定。

地域包括医療病棟

現在、地域包括医療病棟を算定している病院は162病院、病床数8,495床です。(2025年5月16日時点)
各施設は、高齢者急性期を主な対象患者として、治す医療とともに同時に支える医療(リハビリテーション(以下リハビリ)・栄養管理・口腔ケア等)を提供することで、より早期の在宅復帰を目指していると思います。
地域包括医療病棟入院料の都道府県別の病床数は以下の通りです。
(地域包括ケア推進病棟協会機能評価委員会作成地区厚生局データの解析資料より抜粋)

地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟とは

■地域包括ケア病棟は、2014年度診療報酬改定により新たに認められた制度です。
地域包括ケア病棟とは、急性期の治療を終えた患者や、自宅や施設で療養中に緊急の入院が必要になった患者、直ぐに在宅や施設へ移行するには不安のある患者に対して、治療と共に在宅復帰に向けて支援したり準備したりする病棟です。
在宅復帰をスムーズに行うために「在宅復帰支援計画」に基づいて、主治医、看護師、専従リハビリスタッフ、在宅復帰支援担当者(医療相談員)等が協力して、効率的に患者のリハビリや在宅復帰支援(相談・準備)を行っていきます。2024年度の診療報酬改定より入院期間は、60日までは算定出来ますが、41日目以降は減算となりました。患者の状態及び在宅サービスが整い次第退院となります。

■近年、高齢者の救急搬送数が増加しています。高齢者救急が高度急性期病院に搬送されることによる2次~3次救急医療提供の制限が無いように、高齢急性期医療とケアを兼ね備えた病棟の必要性が2024年度の診療報酬改定で謳われ、地域包括医療病棟が創設されました。

地域包括医療病棟は、10対1看護や介護福祉士、専従理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士2名以上、専任管理栄養士1名等が配置され、多職種協働により運用されます。また、24時間救急搬送を受け入れ、緊急入院や下り搬送の直接入棟は15%以上、平均在院日数は21日以下、ADLは95%以上維持・向上という役割を担っています。
さらに包括算定はDPCに準じ(手術やリハビリは出来高)、重症度、医療・看護必要度は急性期一般4に準じますが、加えて地域包括医療病棟では入棟初日にB3点以上の患者割合が50%以上必要です。また、在宅復帰率は80%以上で、分子に地域包括ケア病棟は含まれず、回復期リハビリ病棟と機能強化型以上の介護老人保健施設等が含まれます。自院一般病棟からのポストアキュートは5%未満との要件になっています。

■当協会では会員施設において、急性期一般病床や地域包括ケア病棟から地域包括医療病棟を届け出る際の様々な移行支援や転換後の会員継続の要望等に応えることとしており、地域包括ケア病棟ならびに地域包括医療病棟の充実による地域包括ケアシステムの推進を図ってまいります。

急性期一般病床と地域包括医療病棟、地域包括ケア病棟の機能の比較

地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟への入院が適している患者について

■地域包括ケア病棟への入院に適している患者像は以下の通りです。

  • ポストアキュート(PA)機能:急性期治療(骨折・各手術・肺炎・心不全等)後も退院を目指したリハビリテーションが必要な方やもう少し治療や経過観察が必要になる方
  • いわゆるサブアキュート(SA)機能:日常生活圏域の救急搬送を含む軽・中等症の急性疾患の緊急入院や、待機手術やがん化学療法・緩和ケア、糖尿病教育入院等の予定入院が必要な方
  • 在宅復帰支援機能:症状が安定し、在宅復帰に向けてリハビリテーションや療養が必要な方

■地域包括医療病棟への入院に適している患者像は以下の通りです。

  • 地域包括医療病棟の受け入れ患者は、高齢者の救急搬送を含む緊急に入院された方や緊急手術の方が対象となり、治しまたは支える高齢急性期医療と充実したケアを提供します。
  • 一方、退棟先は回復期リハビリ病棟や介護施設、自宅が優先され、地域包括ケア病棟には退棟できない場合があります(注:地域包括ケア病棟は在宅復帰率に算定されないため)。 疾病の種類や病状等については地域包括ケア病棟へ入院される方々と概ね同様ですが、病状がより急性期に該当する方が多く、ポストアキュートの受け入れも限定された病棟となります。

地域包括ケア病棟を有する病院の病院機能に地域包括医療病棟を追加して、病院機能分類 ver. 2.0としました。

■地域包括ケア病棟と地域包括医療病棟のうちどちらか、又は両方を届け出て在宅復帰を支援する病院を、以下の3つに分類するものです。尚、一つの形態として、全病棟病室が単独の入院料で構成される地域包括ケア病院と地域包括医療病院があり、これらの機能も下記に準じます。

■急性期CM型:急性期一般入院基本料6以上の急性期病棟又は、地域包括医療病棟を届け出ており、病床機能報告に照らして一定以上の急性期機能を有していると自ら判断し、病院全体として急性期を最も重視している病院です。

■PA(ポストアキュート)連携型:病院全体の実入院患者数の概ね半数以上が他院からのポストアキュートを受け入れる病院です。実患者数が半数に届くかどうか判断に迷う場合は、次の「地域密着型」の選択を推奨します。

■地域密着型:上記2類型のどちらでもない場合に地域密着型と定義しています。多くは自宅や施設などで療養している、かかりつけの高齢虚弱マルチモビディティ患者を対象とし、内科系・外科系の軽・中等症の急性疾患や急性増悪などのいわゆるサブアキュートを中心に受け入れる病院です。これに該当しない特徴ある医療に特化している病院も含みます。

回復期リハビリテーション病棟との違い

回復期リハビリテーション病棟と地域包括ケア病棟・地域包括医療病棟は、いずれの病棟(病床)も在宅復帰をめざすという目的はありますが、回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患、大腿骨・骨盤等の骨折、胸腹部手術などの急性期治療を終えて症状が安定した患者に対し、集中的に回復期リハビリテーションを要する患者の受け入れを行います。地域包括ケア病棟は、病名に関係なく入院できる病棟で、廃用症候群や認知症を含む患者の病状に応じて、包括算定を活かしたリハビリテーションを提供して行きます。一方、地域包括医療病棟は、高齢者の救急患者等に対して、一定の体制を整えた上でリハビリテーション、栄養管理、入退院支援、在宅復帰等の機能を包括的に提供します。

お問い合わせ

ご相談やご質問など、
お気軽にお問い合わせください。

入会申し込み、
各種届出