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【閉会式】
【閉会式】
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地域包括ケア病棟を持ったリハビリ病院が
これからの主流になっていく
小山信彌(東邦大学医学部特任教授)
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○小山信彌(東邦大医学部特任教授)
地域包括ケア病棟協会の参与を務めている東邦大学の小山である。私はどちらかというと急性期病院でずっと生まれ育って人間であるが、この会には深く最初から関わった関係で、総評というか、今日お話を聞いた中で少し感じたことをお話しさせていただき、総評とさせていただく。
今回のテーマは、「地域包括ケア病棟の展望と課題について」ということであった。まずシンポジウムIでは、迫井先生、猪口先生、武久先生、仲井先生というそうそうたるメンバーが揃い、これだけのメンバーが揃うのはなかなかないのではないかと思う。座長の小山秀夫先生の進行によって、大変すばらしいシンポジウムとなった。すばらしい司会をされたと感じている。
厚生労働省の迫井先生が非常に短時間の中でうまくまとめ、今回の改定はこういう気持ちでやったのだという熱意が非常によく伝わってきて、大変うれしく感じた。
続いて中医協委員の猪口先生、それからいつもメッセージ性の強い講演をされる武久先生、それから本協会の会長である仲井先生がそれぞれお話をされた。大変有意義なお話が聴けたのではないかと思う。
その次に特別講演として、川上先生が貴重なお話をされた。川上先生の取り組みはかなり規模が大きくなり、形になってきて、これはもうすぐ全国に広がって、もっともっと数が増えて、いろいろなデータベースになればいいと思いながら聴いていた。
午後のシンポジウムIIでは、大変すばらしい女性が2人出てこられた。非常にうれしく思った。石川賀代先生、田中志子先生は地域包括ケア病棟協会の研究大会では常連だが、地域医療への貢献が大変すばらしいものだと思っている。私は、田中先生のお話を聴くのはおそらく2回目だと思うが、いつも胸が熱くなるような感じで聴かせていただいている。
シンポジウムIと違って、実際に自分たちの病院でやっているお話を聴けて非常に有意義であった。
それから最後の指定演題では、入退院支援、あるいは退院前指導あるいは退院後指導ということで、これも日常の診療に非常に有意義なお話を聴けたのではないかと思っている。
私ども急性期病院でも、やはり入退院支援に非常に重きを置いており、私どもの大学でも2年半ぐらい前から入退院支援センター、私どもではマイステーションというが、More convenient your stationということでもって、患者さんが入院してくるときに、タスクシェアリング、タスクシフティングの役割として、看護師の外来、薬剤師の外来、MSWの外来をやり、術前の患者さんの状態をすべて掌握して記録を残し、入院するときには土曜、日曜でも入院できるような体制を作りながらやっており、基本的な考え方は同じなのかなと、無事に元気に退院していただくことを目的としてつくっているのかなと思った。
全体の話を聴いて、私ども急性期病院から見て、地域包括ケアに対するイメージというものは、今、どちらかというとわれわれ急性期病院が送るのは回復期リハビリ病棟の病院へ送ることが多いのであるが、ここの問題点は何かというと、一生懸命リハビリをやって元気になってとりあえず退院するのであるが、この方たちが悪くなったときに、リハビリ病院で診てもらえないというところである。
そういった意味では、この地域包括ケア病棟を持ったリハビリ病院はこれからの主流になってくるのではないかという感じを持った。
これからこの会がますます隆盛になっていくことを祈念し、私の総評とさせていただく。
〇小熊豊大会長
皆さま、ご苦労さまでございました。
おかげさまで、無事この研究会を終えることができた。本当に演者の先生方にはすばらしい内容をご発表いただき、この場を借りて厚く御礼申し上げる。
また来年、東京コンベンションホールでお会いしたいと思う。どうもありがとう。
(了)
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